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外資系企業
[ガイシケイキギョウ]

とくに厳密な定義があるわけではありませんが、国際比較などには「外国資本が単独で10%以上出資している企業」という国際通貨基金(IMF)や経済協力開発機構(OECD)の基準が用いられ、各国政府の調査統計なども、おおむねこれに準拠しています。

外資系企業のケーススタディ

日本のサラリーマンの40人に1人が<br />外資系企業で働いている

日本貿易振興機構(JETRO)の調べによると、IMFやOECDの基準に基づき単独外資出資比率が10%以上の企業とその関係会社、および外国企業の在日支店の数は、昨年9月時点で4276社あり、雇用者数は102万3441人に上ります。これは日本の常用雇用者数の2.4%に当たり、米国の5.5%(593万人)やドイツの5.4%(209万人)と比べると低い数字ですが、それでも国内サラリーマンの約40人に1人が「広義の外資系企業」で働いている計算になります。

進出形態別では外資系子会社2611社、外資系孫会社1316社、在日支店351社でした。業種別で見ると、卸売・小売業・飲食店が最も多く2025社で、次いで製造業の753社、運輸・通信業の673社、サービス業の465社の順。投資国別では米国が61万人(59.6%)、フランスとドイツがそれぞれ13万人(12.9%)と続いています。

また、在日外資系企業に対するアンケートによると(回答率18.8%)、投資先として日本に感じる魅力の上位3点は、(1)潜在顧客の多さ(83.9%)、(2)ビジネスパートナーの存在(61.3%)、(3)所得水準の高い顧客層(56.0%)。これについてJETROでは「日本市場の『量』と『質』、安心してビジネスができる環境が評価された」と分析しています。さらに今後の事業計画について聞くと、「事業規模拡大」(52.1%)が「現状維持」(40.6%)を上回っており、これから日本市場における事業展開を積極化させる外資系企業が増えていくと予想されます。

徹底した成果主義・実力主義を掲げ、好業績の社員には手厚く報い、成績のあがらない社員は容赦なく解雇する──そんなドライで雇用が不安定な外資系企業には馴染めないという人は少なくありません。しかし日本においても終身雇用・年功序列型の雇用システムは崩壊しつつあり、近年、若年労働者を中心に外資系企業に対するイメージは少しずつ変ってきているようです。

企画・編集:『日本の人事部』編集部

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