OB・OG訪問
[オービーオージーホウモン]
「OB・OG訪問」は、大学生が就職活動のときに、大学の卒業生であるOB・OGを訪問し、実際に働いてみた感想や、後輩へのアドバイスといった情報を収集することを言います。自分の行きたい企業や興味のある業界で働く先輩に直接話を聞くことで、書籍やインターネットでは得られない生の情報を得ることができます。古くから行われてきましたが、近年は企業のリアルな情報を求める学生が増え、さらなる注目を集めています。
OB・OG訪問のケーススタディ
「リアルな情報が得たい」と学生からの需要増
OB・OGには誠実な対応が求められる
学生からのニーズが高まっている「OB・OG訪問」は、現在どれくらい行われているのでしょうか。マイナビの就職モニター調査(2017年卒対象)によれば、就職活動中の学生の約4分の1がOB・OG訪問を経験しており、平均4.3人のOB・OGを訪問しています。また、OB・OG訪問をした人のうち、84.0%の人は就職活動の次のステップへ進みたいと思っていることがわかりました。
売り手市場が年々厳しくなる新卒採用活動。OB・OG訪問による学生との接触は、早期に採用母集団を確保することができるほか、その中には次のステップに進みたいと考えている学生が多いという点で、企業にとって非常に魅力的な手段なのです。
ただし、学生を迎える先輩社員には大きな責任が伴います。企業の代表者という意識を持ち、個人の見方だけでなく、企業全体から見た言葉も伝えなければなりません。また、リアルな情報を求めている学生からの質問に、可能な範囲で誠実に答えることも必要です。「自分はどのような会社に合うのか」と悩み、模索している学生に誠実に向かい合うことは、入社後のミスマッチの軽減にも役立つでしょう。
最近では、OB・OG訪問への需要の高まりから、訪問先を仲介するウェブサービスや企業が登場。中には学生の出身校に関係なく、希望する業界や職種の人に会えるものもあり、訪問の形も多様化しています。